回さない畳。

施工事例  :  飲食店座敷

都内の飲食店に設えた、新規の畳敷き
縁のない畳を使いながら、市松敷きにはしていません。
すべて同じ向きで揃える、少し珍しい選択です。

畳表はダイケンのストライプ織。
細かな線が一方向に流れることで、床全体に静かな緊張感が生まれています。
和の要素はあるけれど、いわゆる「和室」には寄らない。
飲食店という場に合わせた、控えめな存在感です。

床には円形のくり抜き。
畳でこの形状を成立させるのは、なかなか難易度が高い。
直線と曲線がぶつかる境界を、できるだけ自然に納めています。

人が座る位置は、どうしても擦れやすい。
そこで座面まわりには、同系色の畳縁を付ける加工を施しました。
目立たせず、けれど確実に耐久性を上げるためのひと工夫です。

畳は、敷き方ひとつで印象が変わる。
回さない、市松にしない、縁を足す。
その積み重ねが、この店らしい床をつくっています。